有馬記念 思い出

いよいよ今週末に迫って来ました有馬記念ですが、このレースだけは普段、競馬をやらないライト層も馬券を購入するということもあり、私も結構、周りの友人・知人から馬券購入を頼まれたり、「有馬記念って何が来るの?」とか聞かれたりしますが・・・

そう言えば、私自身も、本格的に競馬を初める前に有馬記念を購入した記憶があります・・・

私が毎週のように馬券を購入するようになったのは2000年〜なのですが、その前は「G1のみ、たまに購入する」ライトファンでした。その時代に強烈に覚えているのが、1998年のグラスワンダーが勝った有馬記念です!

当時、一緒に競馬場に行っていた(正確には連れて行ってもらっていた)バイト先の先輩と一緒に秋のG1シリーズに入ってからは、毎週のように府中競馬場に行っておりましたがG1しかやらないわけですから、当然、トライアルレースの内容などわかるはずもなく、ましてや馬場や展開などは読めるわけが無く、まぁ行くたびに負けてましたね・・・それでも、当時は結構、楽しかったんですよね・・・競馬が終われば、居酒屋で、あーでもない、こーでもないという話しをお酒を飲みながら延々としたり、「来週はこの馬が勝つ」なんて何の根拠もない事を言い合ったりと、”趣味”として競馬と付き合っていました。そして、10月から毎週の様に日曜日はその先輩と府中に行っておりましたので、”暗黙の了解”で「有馬記念までは毎週行くもんだ」と勝手に一人で思っていた為、有馬記念当日までは日曜日の予定をすべてキャンセルし競馬の為に空けておいたのですが・・・

何と有馬記念の前週の土曜日に、その先輩から連絡があり、「明日は仕事になった・・・」という悲しいお知らせが来たのです!「こっちは他の誘いを断って空けておいたのに・・・」と思いましたが、まぁ仕事ではしょうがないですし、来週の「有馬記念は大丈夫」という確約を得ましたので、渋々了承したのですが・・・急に予定がなくなり、暇になったので、他の友人に連絡しようかと思ったのですが・・・周りで競馬をやるのは、その先輩一人。そして私の脳味噌はすでに”競馬モード”・・・今更、他の遊びではテンションが上がらず、

「待てよ・・・それなら一人で競馬場に行ってみるか?」となったわけです!当時は、まだ一人で馬券を買いに行ったことが無く、その先輩といつも一緒に行っていた為、良い機会なので、一人で府中競馬場に行ってみよう!と決断したわけです!

別に来週、有馬記念を一緒に行けるから、その週は行かなくてもよかったのですが・・・そうまでして行きたかったのには理由がありまして・・・実はその週はスプリンターズSが開催週で、そこには素人でも「絶対に勝つ!」と思われるタイキシャトルが出走していたのです!!(当時は番組編成が今と違い、今だと9月の最終週か10月の最初の週に組まれているスプリンターズSですが、当時は有馬記念の前週はスプリンターズSが行われていたんです)

私はこの馬をどうしても買いたくて、一人で府中に行く決断をしたのです。そして当日、「よーし!スプリンターズで儲けて来週、先輩に自慢してやろう!!」とワクワクしながら府中に出撃しました!

当時は、G1以外は「わけがわからない」状態だったので、当然、買うのはスプリンターズのみ!15:00頃に府中に到着し、オッズを確認しました。

単勝オッズを確認すると・・・タイキシャトルが1.1倍の1本被りに!この年、フランスのジャックルマロワ賞を制し、帰国初戦のマイルCSを5馬身差で圧勝したタイキシャトルが負けるシーンを誰も想像できなかったと思いますので、この単勝オッズも納得でした。

そして、相手も「武豊騎乗のシーキンザパールで固いだろう」という雰囲気で、当時の無知な私はこの2頭の馬連を5万円ほど購入したのです!

当時の私に5万円は大金でしたが、それくらい自信があったのです!そして、いざレースが始まると、タイキシャトルはいつも通り好位をキープし直線で先頭に立つ!「さぁここから突き放すぞ!」という感じだったのだが、鞍上の岡部幸雄が追ってもいつもほど伸びない・・・道中からタイキシャトルをマークしていた、まだ若かりし頃の吉田豊が騎乗するマイネルラヴに馬体を合わせられた・・・「いかん!マイネルの方が脚色が良い!!」後方からシーキンザパールも突っ込んで来ているが、タイキシャトルがマイネルラヴに負けてしまえば、意味が無い・・・「おい!岡部!!何やってんだ?」この3頭がゴールまで横並びになり、なだれ込んだのだが・・・勝ったのはマイネルラヴで頭差2着がシーキンザパール!そして単勝1.1倍のタイキシャトルはシーキンザパールからハナ差の3着に敗れてしまった!!!

「嘘だ!!」まさかタイキシャトルが負けるとは思わず、頭が真っ白の放心状態・・・マイネルラヴによって私の馬券は2着、3着で不的中・・・5万円が1分ちょっとで紙クズになり、逃げるように一人寂しく帰宅したのです・・・そして帰宅後すぐに先輩に連絡→5万負け報告→大爆笑されました!!!

そして、私は次週の有馬記念でのリベンジを誓い翌週も懲りずに府中に出撃したのです!!

しかし、この日は、一人ではなく、先輩と一緒!「話し相手がいる」というのはありがたいですね!行きの電車の中から「有馬なに買うの?」とか、「荒れるかな?」とかくだらない話をしていると、一人だとすごく長く感じた移動時間もあっという間に過ぎ、府中に到着しました。

到着後はもちろん二人で予想開始!

この年の有馬記念は皐月賞、菊花賞でスペシャルウィークを下しクラシック2冠馬となった逃げ馬のセイウンスカイに、牡馬相手の天皇賞・秋を制した”女傑”エアグルーヴ、天皇賞・春の勝ち馬メジロブライトが上位人気を集めていましたが、どれも軸にするにはちょっと頼りない・・・軸を決めかねていた時に、フッと目に入ったのがグラスワンダーという名前だ!

「ん?・・・グラスワンダー・・・聞いたことあるぞ・・・」そこで先輩に「ねぇ!グラスワンダーって強いの?」と聞くと「強いよ!!」と即答!「ふーん・・・なんか聞いたことある名前だし、じゃあこれにしよう!!」とグラスワンダーから上位人気馬に馬連を流すことに決定!!

今、振り返ると本当にアホだなと思いますが・・・当時は知識がまったくなかったので、予想なんてこんなレベルでした。

グラスワンダーは3歳時(今の表記だと2歳)に無敗で朝日杯を勝ちながら、骨折→休養で復帰してからは毎日王冠5着→アルゼンチン共和国杯6着と成績が振るわず、当時は距離適性もはっきりしていなかった為、今なら絶対に本命にしないですが、無知とは恐ろしいもので、こんな危ない馬を平然と軸にしてしまったのです。

ところが、競馬というのは不思議なもので、このグラスワンダーが4コーナーを抜群の手応えで持ったままスゥーと上がってきたのです!正直、当時はレースを観ていても、手応えや脚色というものがよくわかっておらず、ゴールしてから「おお勝った」とか「ああ〜負けた」とか言っていたレベルなのですが、この日のグラスワンダーだけは4コーナーで「勝ったな!」と初めて思わせてくれました!

その抜群の手応えのグラスワンダーは直線に入っても末脚が衰えず、後方から追い込んできたメジロブライトに最後まで抜かせず、見事勝利したのです!!

3番人気のメジロブライトはもちろん買っておりましたので、馬券は的中!!!

先輩も馬連BOXで当てていた為、レース後は二人でガッチリ握手!

配当も40倍以上つき、1点に1000円買ってましたので4万円超えの払い戻しでした。

「おおっ!タイキシャトルの分がほぼ返ってきた!」ものすごく大喜びしたのを覚えております!そして、調子に乗って最終レースにも手をだし、これも的中!確か2万円くらい払い戻しがあったので、この日は合計6万円以上持って帰れました。スプリンターズの負けは全て回収できたのです!

この後はもちろん飲みに行き、グラスワンダーネタで大いに盛り上がりました!!

「あれが手応えが良いと言うやつか」「あれが脚色が良いと言うやつか」今までは何を言っているか理解できなかった単語をグラスワンダーが教えてくれてました。今でも4コーナーで捲り気味に上がってきたグラスワンダーの末脚は強烈に覚えております!

毎年、有馬記念が近づくと、この日のことを思い出します!

もう20年くらい前の話なんですけどね・・・馬券的にはその後の、アドマイヤモナークやビクトワールピサ、トゥザワールド、なんかが、馬券に絡んだ時の方が、よっぽど儲かっているのですが、1番印象的だったのはやはり1998年のグラスワンダーですね!「競馬の見方」みたいなものを教わったように思います。

今年は現役最強馬、キタサンブラックの引退レースと言うこともあり例年以上に盛り上がりそうですが、この時の教訓として、「競馬はどんな強い馬でも平気でコケる」と言うのもタイキシャトルから学びましたので、今年の有馬記念もキタサン外しでいこうと思ってます!

そういえば、タイキシャトルも引退レースでしたからね・・・